2013/04/07

鍵をかけること

心の扉は大抵半開きにしてあるが
一番奥の容れ物には常に鍵をかけてある

急な坂道を誰よりも早く転がり落ちた
あの子の家の扉は鍵が無く
風が吹けば 開いたり 閉じたり
だらしない玄関口から中に入ると
真っ暗がりの中の一番奥の容れ物は
鍵も無く わずかなガラクタが入っているだけ

このガラクタが大事なものか
気まぐれに大事にして 取っちゃ捨て
またわけのわからないものを貰って
気まぐれに大事にして また捨て
ガラクタの素性を自慢げに語り
自慢になっていないことに気づいて
また 捨て

あの子に云わなきゃいけない まず
容れ物に鍵をかけること
そうすりゃいずれ中身もガラクタじゃなくなるだろう

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