2012/12/31

大晦日

宿無しの百の神々と共に
祖先にも届く言葉で語ろう

棲み処を追われ
この神々と共に
私も空ろに成り果てた

唯一の神に
無知で残酷と嘲られ
格闘と和解をくり返し

宝を奪われ
濡れ衣を着せられ
哀れみを誘うものになった

(罪とふ罪はあらじと
祓へたまひ清め給たまふことを…)


2012/12/25

遺志

長い 長い
終わりの時代のはじまりは
いつなのか

せめて はじまりのはじまりの尻尾
ぐらいは掴んで
終わらせよう

死を迎えよう

連れ合いが逝けば
わたしももう 生きてはいくまい

2012/12/17

ひとつの疑惑

本当に 地球はひとつなのか
それすら 私は見たことがない
誰が私に それを納得させられるだろう

あなたらと 私が 同じ地平線上にいるらしいことを

2012/12/08

正しい真実の隠し方

真実を隠すのに
ウソで塗り固めたのではなく
ウソと真実をチャンポンにしてバラ撒いた
これが正しい真実の隠し方

新たな地層を作るように
幾重にも 幾重にも ウソと真実を
飽きられて誰も見向きもしなくなるような
何でもないものになるまで

あなたは
これまで読んだ中でも大切な本を
大切にした方がいい

それはいずれ
このように隠されて手に入らなくなるから