2020/05/28

星を渡る船

あなたは、

「時間よ止まれ」と思った瞬間、勝ち組に移っていました。

あなたは、

星空を渡る船に乗っていました。

あなたは、

船の甲板から重い荷物が海に沈んでいくのを見ているところです。

今はシンパシーが間違っている、そんな時代。

誰一人、誰のこともわかるはずがない。

重い荷物は船で運ばれることもなかった。

誰か重い荷物の気持ちがわかる者があったかどうか。

重い荷物にもワクワクする心があっただろうか。

夢の荷物が見えなくなるまでを、

あなたは、見届けました。

夢の荷物が軽かったのか、重かったのかまでわからなくなるまで見届けました。

数えきれないおもちゃ箱を見届けてから、

さあ、あなた、神さまを思い出してごらん。

軽かった荷物も重く多くなっていく。

今は荷物を海の底に沈めるだけのお仕事。

神様のお仕事。

想像してみて下さい。

神様には神様のお気持ちがあります。

あなたは、今はもう、

何も残さなくてもいいと思っています。

居心地のいい居場所なんてどこにもない。

今、ここがあなたの居場所です。

星を渡る船へようこそ。

2020/05/27

風のうた

僕が死んだ時
風が生まれた
残っていた五十年分の息の根をとめた
あいつらを許せなかった
僕の息の根は風になった