2016/05/16

蚊帳の外

己が身の程に応じて ではなく
所属していれば
己が存在よりも 余分に 埋め合わせてくれる
この おせっかいな社会 にあって

もしも 思いを口にしないなら
思いも寄らないことを口にすることになる

思ったことを口にすることが「卑怯」だなんて
いつから 思いと裏腹であることが「ふつう」になったのか

いのちが抜き取られて
まるごとニセモノにすげ替えられた

この 社会の 真実は
蚊帳の外にある

本物は 蚊帳の外にある

2016/02/28

2016年2月28日

人を遠ざけて孤独な自然の中に住まい、いつか人に出会う時のために、ことばの練習を絶やさない。

誰も私の語りを聞いていない前提を了解しつつ、その上で饒舌に語り続けることをやめないこと。
人に話を聞いてもらおうと思わないこと。

ふつうの人がなかなかやれないことを、キチガイだからこそできる。

人に理解されないことから、逃げない。
同時に、人に理解されることからも、逃げない。
話の通じるものわかりのいい人がいてもビビらない。

やってもムダだからやらないのではなく、あえてムダを恐れない強い心を持ち、やり抜くのである。

私はそういうものであろうと思う。

2015/02/17

選民

色んなところに色んな人がいて
口々に一様の真実を語るけれど

嘘をつくことの本当の恐ろしさを
知らずに平気で嘘をつき続ける

あの人
こわい こわい

失敗から得たのは
失敗を繰り返すことだった

「失敗など無い」と言えば
失敗したことにはならなかった

生き恥を晒すとも
あとの祭りとも

闇に葬り去って棚上げした
あれらの過去に配慮を怠ったのも

「あれは 失敗ではなかった」

何なの あの人
選ばれし懲りない面々

2015/01/06

光

電灯に群がる虫にように光を求めない
灯明を点して暗闇を照らすことができる
それが人間じゃないか

2015/01/01

祈り

古い地層に埋まった
遺跡の女神像を発掘するように
私は建てられていく

視界のきかない暗闇を
私は 気のせいでしか感じ取れない
神の包摂を頼りに 導かれて
生きながらえている

古来から積み重ねられてきた
数多の 無垢な 切なる祈りが
絶えることなき救済の力として
そこここに満ちている

悪魔が神を気取る
真実の転倒した世界で
私には このような信仰が与えられている

2014/12/27

昔話

身勝手病を患ったオジイが
育てた三菱豚に気違いにつける薬をのませ
オジイが軽蔑の熱視線で焼き殺されて
しばらく骸を晒されたあと
豚どもは痛くも痒くもないのが災いして
総出で崖に突っ込んで行ったと
昼にオバアに聞かされた
死んでも死にきれん死ぬのが怖い
オバアももうじき今か今かと
待ちくたびれて私もたそがれた

2014/12/18

絶望

絶望という名の心地よい布団にくるまって
遠い異国の夢を見る

おやすみ おやすみ 目を閉じていなさい
遠いところにお逃げなさい