2025/06/22

魔法のうた

油でもって
滑りを良くする
自在を得る
繰り返して

肉体は役から放たれ
自在を得た風の暮らし

あてもなく探させ
彷徨い歩かせるのをやめろ
時に
それが必要で
目的ではない

丸と三角と四角を
綺麗に重ねて さあ
あの呪文
巾着袋に入れてある

2025/03/02

惑星直列

夜空を見上げるのか
星を見上げるのか
星が見下げるのか
夜空が見下げるのか
見えるのか
見える気がするのか
見えないのか

2025/02/14

許せないこと

完全でないこと
かたちが整わないこと
中身が揃わないこと
許すこと

幸せになるまで
星の数を数えて
生きる
それすら許されなかったこと

2025/02/01

大黒様の頭陀袋

平安に至る旅の道中の手荷物

大黒様の頭陀袋 中のお品は五つの箱
ここに千の道具が納まっている

ひとつはおもちゃ箱
七福神の宝船 カルタと双六が入っている

ふたつは薬函、クスリ箱
「江戸が悪い」はプラセボ効果の万能薬

みっつ三つ時おやつの箱
中には思い出の干し殺し

よっつは道具箱
箱の中に箱があり 筆箱、裁縫箱、他の道具の箱

いつつに宝箱
中には結婚指輪がふたつ 名入りの指輪で名札になる

宝箱は七福神の宝船に乗せてある

絵柄図柄で彩られた箱の蓋 一瞥で用途が分かる

袋が重いので
七福神のひとりを娑婆に置いていく

2024/11/13

人身取引哀歌

父権の喪失 母性の堕落 腐った家族観
子どもを叱れない親は「子どもに嫌われたくない」と
諭しも導きもしなくなり

そうして子どもはアホになり
アホの子どもを「ホメよ」とモラルが敷かれ
むかし偉かった親は 滅び廃れ 夢幻

子どもをダシに使う政治家に
アホの親子はまんまと騙され
「社会は何するところなの?」

これがむかしの話であったなら
嗚呼 いかのおすし
いかのおすし

2024/09/26

うたうこと

狂気は地獄の熱
熱狂は地獄の熱
何度焼かれても私は甦る

ことばはうた
うたうこと

2024/09/10

魔女の叫び

英雄は死を得た
私は新しい歌を手に入れた
英雄の死を悼む
私は叫び、歌う
生まれたての赤ん坊のように
死ぬその時まで

The hero has earned his death
I got a new song
I mourn the death of heroes
I scream and singing
Like a newborn babe
Till the hour of my death