自我が肥大し過ぎて巨人になった
見下ろすと 地平に
幾億の子どもたちがお遊戯をしている
少数の子どもがこの指とまれをしてはじめたゲームに
より多くの子どもが群がっている
この指とまれをした子たちは
小さな台の上に立って
他の大勢の群がる子は
鬼の役にまわった子が勝てるらしい
組を組んで一人を鬼に押し上げたり
鬼から引きずり降ろしたり
ルールのわからない子は
群れに入ろうとしたり
群れから外れたり
私も子どもになって
あのゲームに加わろうとしたが
いかんせん
私はでくのぼうの巨人なので
小さな子どもに合わせられない
邪魔にならぬよう
ただ見ていたが
もうすでに見飽きたので
「負け組で底辺で低能で社会に居場所が無いから このゲーム 降ります」
と 子どもの言葉でことわって
ほかの遊びを見てみることにした
長いものに巻かれるとき
その時長い方を選ぶか
長い目で見て長そうな方を選ぶか
どちらが長いのかをはかりかねても
自分が「長い」と思う方で
大方間違いない
あの子どもたちから教わった